リンク1 リンク2 リンク3 リンク4 リンク5 リンク6 リンク7 リンク8 リンク9

西濃鉄道 昼飯線休止線跡(2011年3月)

西濃鉄道(現存線)のページへ

西濃鉄道は、JR東海道本線「赤坂支線」の終点美濃赤坂駅以北、
猿岩駅まで、金生山から産出される石灰石を運搬している貨物専用鉄道だが、
現在も現役バリバリでほぼ毎日運行している市橋線とは別に、
20年以上まったく列車が運行していない路線がある。

事実上、廃線ともいえる「昼飯線(ひるいせん)」である。
かつては市橋線と同様、石灰石輸送を行っていたが、
トラック輸送の台頭により1990年頃を最後に全く列車が運行されていない。
しかしながら路盤・線路はそのまま残っている。


美濃赤坂駅で発車を待つ、市橋線猿岩行き専用貨物。
JR東海道本線「赤坂支線」の終点であり、西濃鉄道の始点でもあるこの駅で、
毎日JRの貨物列車から西濃鉄道へ引継作業で賑わう。
今回探索する昼飯線は、この構内の南の外れの一画から分岐していた。

↓番号をクリックすればリンクします
西濃鉄道
昼飯線の地図。美濃赤坂駅からまっすぐ北に延びているのは、
現在も運行を続ける市橋線。
↑番号をクリックすればリンクします

@地点

美濃赤坂駅構内の外れから、錆びついた昼飯線の線路が分岐。

A地点

路盤の状態は非常に良く、一部を除いて線路も残されている。

B地点

中山道(上図の県道216号)赤坂宿の集落を貫くように路線が延びる。

C地点

唯一の途中駅である美濃大久保付近で路線はスイッチバックしていた。

D地点

美濃大久保駅跡を見下ろす。ホームがそのまま残されていた。

E地点

末端部にかけては鉱山施設跡が残る。かつては専用貨車で賑わった。

F地点

終点昼飯駅。枯れ草に覆われた広い構内ヤードには線路が広がる。

G地点

構内の中ほどには、廃屋となっている昼飯駅舎が現存する。

H地点

昼飯駅構内を末端部から見下ろす。かつてはホッパー等の施設もあった。


休止してから20年以上経過しているにもかかわらず、
これほど状態の良い廃線跡は珍しい。
とはいっても風化は進んでおり、再び列車を走らせるのは非常に困難と思われる。

沿線の工場の人に話を聞いてみたところ、
昼飯駅周辺等にはかなり広大な土地が有り、有効活用したい思いは皆あるものの、
このあたりの土地には鉱山の採掘権が絡んでくるため、
売買するには手続きが相当複雑であり、誰も手を付けないらしい。

そのため名目上は西濃鉄道所有の「休止線」であり、
今後もこのままの状態で朽ちていくものと思われる。

TOPへ