−9日目(9/1)−

 9日目の今日は、鉄研の夏合宿である。今回は芦原温泉での北陸合宿である。ということで、本日は日本横断行程はほとんど進まない。実家で荷物の入れ替えと補給を済ませた私は、この日は鉄研の仲間とともに福井県内の鉄道路線に乗って楽しむことにした。


 という訳で、まず私達は越前東郷から越美北線に乗り、九頭竜湖までを往復した。越美北線はほかの西日本ローカル線と違って20`制限区間が無く、走りっぷりは良い。また折り返し福井行きの列車は停車するたびに客が増え、キハ120の2両編成は超満員になった。よくぞこれだけ利用者がいるものである。


 福井に着いたあとは北陸本線で武生へ向かい、そこから歩いて福井鉄道の武生新へ向かう。武生新とはなかなか面白いネーミングである。福井鉄道にはこのほか福井新ベル前ハーモニーホールなど面白い駅名が多い。武生新から福井鉄道福武線の普通列車に乗り、福井駅前を目指した。


 福井鉄道福武線は、同じ路線のなかに鉄道・軌道の両方を持つ全国的にも珍しい路線である。武生新から約30分間鉄道線を走り、福井新を発車してしばらくすると交差点に差し掛かり、そこから軌道線となって片側3車線の広い道路の中心に出る。18m車体の2両編成の電車が路面を走る様子は圧巻である。途中には停留所もあり、ドアの横から折りたたみ式の階段がバタンと出てくる。


 私達は市役所前で下車、そこから福井駅まで歩いた。そして福井駅から北陸本線の普通列車に乗り、芦原温泉駅で下車、そして本日宿泊予定の清風荘まで送迎バスで向かった。


 芦原温泉は田園地帯の真ん中から湧き出した温泉である。ただ、芦原温泉駅から温泉街まではバスで10分ほどかかる。実際に温泉街の中心に乗り入れているのは京福電鉄の芦原湯町駅なのであるが、あいにく同電鉄が運休中であるため、JRを利用することになった。


 清風荘は、これまでになく豪華な温泉だった。全員が集まったあと19時より宴会が始まり、その後も一晩楽しんだ。