−4日目(8/27)−

 4日目は5:45に起床。かなり早い。なにしろ本日乗る三江線は、直通列車が一日3往復の超閑散線区だからである。だが、私が最も好きな路線の部類に入る。中間区間は国鉄末期に開通した公団新線であり、新幹線のような高規格路盤を単行気動車が爆走するのは実に楽しい。


 という訳で、三江線の浜原行きは6:20に三次を発車、途中の口羽までは旧線区間であるため、列車は江の川に沿って地形に忠実に走る。だが口羽からは恨みを返したように列車は爆走を始め、高架新線を突っ走った。トンネルの中ではディーゼル音が反響して耳に響いた。
 そのうち列車は終点の浜原に停車、しばらく待ったあと反対側ホームに到着した折り返し江津行きに乗りかえた。ここでは高校生の乗車があり、結構な乗車率となった。浜原から先は再び旧線区間となり、列車は鈍足運転に戻る。先程の爆走がまるで幻だったようだ。だらだら走り続けた列車は9:29、終点の江津に到着した。


 江津からは山陰本線の出雲市方面に乗り換える。キハ120型普通列車の2両編成であった。私は江津から少し進んだ温泉津(ゆのつ)駅で下車、下車印を貰ったあと、しばらく散策をした。日も昇ってきており、かなり暑かった。


 温泉津からは快速「アクアライナー」で出雲市を目指す。新形式のキハ126型は、ポンコツのキハ58ばかりだった山陰本線西部に輝きを取り戻してくれた車両である。車内のシートピッチも広く、居住性は一般型気動車としては抜群である。あとは一日も早く山陰東部にも進出し、しつこいキハ40,58系列群を一刻も早く駆逐するのを切に願う次第である。さて、アクアライナーは山陰海岸沿いに走り、素晴らしい車窓を演出してくれるのだが、今朝の早起きがこたえ、睡魔に襲われる。ほどなくして眠りにつき、気付いた時には出雲市手前であった。11:41に列車は高架の出雲市駅に到着、そこで本日初の食事である。駅構内の喫茶店で、生姜焼き定食を食べた。食後にコーヒーのサービスがある好意的な店であった。


 出雲市からは普通列車で宍道へ向かう。だが車両は不細工で汚らしいタラコだった。一瞬乗るのをためらったが、仕方がない。宍道までの約20分間、耐えることにする。山陰のタラコ(←キハ40系列)は他地域に比べ状態が悪く、しかも運転台付近の座席が全部取り外されていて見た目も宜しくない。ほどなくして宍道に到着した。


 宍道では一時間待ち時間があったため、周辺を探索…といきたいところだが、何しろ暑くて洒落にならない。あついあついあつい。ということで近くの散髪屋に逃げ込んだ。時間もあるので、散発することにした。旅行中に散発をするなんて初だが、今回は連続20泊という途方もない旅行であるだけに、事情も変わってくる。


 宍道からは木次線に乗る。出雲横田までの区間列車である。木次線はスピードも遅く、あまり好きな路線ではない。木次ぐらいから再び睡魔に襲われ、眠りに墜ちた。気付いたら終点の出雲横田であった。ここでは1時間待ち時間がある。ただ、散策してもめぼしいものはなく暇を持て余した。そして次の列車で備後落合へ向けて出発、出雲坂根スイッチバックおろちループを見ながら進んだ。ただ乗客は私を含めて3人だった。まじヤバイ。


 備後落合からは芸備線で三次へ向かう。20`制限区間の鈍足を繰り返すが、備後庄原で下車、駅前の店で本日二度目の食事である天ぷら定食を食べた。その後は次の列車で三次へ向かう。塩町で片道切符からそれるため、塩町三次間の切符は用意しておいた。そして三次に到着、昨日泊まったホテルα-1三次に連泊した。