−3日目(8/26)−

 3日目の出発は9:04。ゆっくり寝ることができた。ステーションホテル小倉は安いわりには設備が抜群に良く、とても気に入った。朝食のバイキングのベーコンがとても美味かったのも特筆できる。


 さて、そんな私は特急「いそかぜ」に乗り込み、九州をあとにした。もう風前の灯と化しているキハ181ディーゼルカーだ。私は基本的に国鉄型・国鉄色は大嫌いなのだが、これでキハ181に乗るのも最後なのかもしれないと思うと、ちょっと寂しい気もした。ただ、やはり古いだけあって車内はボロボロ。かなりくたびれていた。


 関門トンネルをくぐって本州に上陸すると、下関に到着、ここからは山陰本線に入り、海岸沿いに進んでいく。車窓左手に見える日本海の景色は良好である。山陰本線はこの先益田までは普通列車ばかりで、「いそかぜ」は、この区間を走る唯一の優等列車である。
 私は長門市で下車、ここからは美祢線に乗り厚狭を目指す。驚くことに車内は満員であった。車両は、キハ120である。美祢線用のものはオールロングシートであるが、その収容力を遺憾なく発揮していると言った感じだった。


 この先は厚狭を目指すのだが、ただ乗り通すだけではつまらないので、途中の美祢駅で降り、隣の南大嶺駅まで歩くことにした。意気込んで歩き始めたものの、真夏の炎天下の下を歩くのは容易なものではなかった。また道路が線路と並行しておらず、歩くのに苦労する。そして案の定、線路を見失い迷子となる。ひたすら正しいと思われる方向へ歩いた。


 すると、途中の踏切跡らしき所で線路跡らしき路盤と交差するのがわかった。旧大嶺支線である。最近まで美祢線の支線として南大嶺から分岐していたもので、この路盤の上を歩けば南大嶺に着ける!ということで、廃線路盤を歩いた。そして美祢線と合流、南大嶺駅に着くことができた。列車だと5分で着く区間を、じつに1時間近くもかけて歩いた形となった。


 その後は再び美祢線に乗り、厚狭に到着、ここからは山陽本線を東進する。最初の列車は小野田で下車、下車印と駅スタンプを頂戴して、次の列車で徳山へ向かった。徳山からは岩徳線で岩国までショートカット、そして岩国からは再び山陽本線で広島へ向かう。途中は宮島口で下車して下車印を頂戴し、日も暮れた頃に広島に到着した。ここで朝のバイキング以来本日二度目の食事。駅前の弁当のチェーン店でおにぎりとうどんを買った。これは、次の列車内で味わうこととする。


 広島からは芸備線の急行「みよし」で三次駅に向かう。芸備線は全国でも数えるほどしか残っていないといえる急行列車主体の路線である。なにしろ志和口まで無停車というのがスゴイ。気持ちイイほど駅を通過して進んでいく。


 さて、さきほど購入した食事を味わうこととする。おにぎりのほうは問題なく食べられたのだが、うどんのほうはヤバかった。中に入っているのは袋詰めになった麺と汁だけで、説明書きを見ると、「鍋でゆでてお召し上がり下さい・・」。ちょっと待ってくれよ!列車の中には鍋もコンロも当然ない。仕方がないので、入っていた透明プラスチックのパックの中に汁をあけ、うどんを入れて生のまま食べる羽目になった。


 ともあれ列車は終点三次に到着、そして私は本日宿泊予定のホテルα-1三次に向かう。駅から徒歩10分と少し遠いが無事到着、本日の行程は終わった。