−2日目(8/25)−

 2日目の起床は8時。じつは、寝坊である。本当は宮崎7:06発の特急「ひゅうが2号」に乗るはずだったのだが、寝坊のせいで一日の行程が大幅にずれる結果となってしまった。ただ、もともと余裕を持った行程を組んでいたため、取り戻そうと思えばずれを取り戻すことが十分可能な行程であった。しかし私は今回の横断旅行では、途中下車印を集めることも一つの目的としており、遅れを取り戻すために途中下車を諦めることはしたくなかった。そのため、もともと予定していた下車駅での途中下車を前提とした行程を急遽組み直すことになる。


 だいたいうまく行程は組めたのだが、唯一危なかったのは、久大本線である。本来は特急「ゆふ4号」に乗るはずだったのが、寝坊による時間の遅れで乗れなくなってしまい、特急「ゆふいんの森4号」に乗らなければならなくなったのである。「ゆふいんの森4号」は全車指定席であり、早速宮崎駅で発券してもらったところ、残席はわずか3席だけであった。まさに間一髪。


そんな訳で、宮崎8:30発の特急「にちりん4号」で出発、南国の美しい海岸線を見ながら日豊本線を北上する。この区間は昨年寝台特急「彗星」の下り列車で、起床から宮崎到着までの間強烈な朝日による灼熱地獄を味わった苦い経験があるが(個室「ソロ」だった)、この日のコンディションは至って良好であった。


日向市で下車、下車印をもらったあと、今度は後続の普通列車で延岡へ向かった。
 延岡で駅弁を買い、本日最初の食事。昨日は八代での駅弁一食だけで一日過ごしたこともあり、かなりの空腹が続いていたが、これで補給完了、私は特急「にちりん6号」で日豊本線をさらに北上、大分へ向かった。延岡を出ると列車は山岳地帯を登り始める。有名な宗太郎越えである。次の停車駅である佐伯まで1時間無停車の長い行程である。


 約2時間後の13:28、列車は大分に到着、私はここで下車した。ホームの向かい側には、当初乗る予定だった久大本線「ゆふ4号」が1分接続で待っていたのだが、大分駅の下車印欲しさから乗車を断念、35分後の豊後森行き普通列車で久大本線に入った。
 私は途中の由布院で下車した。由布院は九州でも有数の観光地であり、非常に多くの人で賑わっていた。駅前にはみやげ物屋や観光バスが見られ、活況に満ちていた。私はこの後「ゆふいんの森4号」で日田へ向かった。日田では待ち時間の間に、本日二度目の食事をとる。キヨスクで販売していた鯖寿司を食べた。


 日田からは日田彦山線に入る。ただ、ちょうど疲れが出てきたこの頃、私は爆睡モードに突入、以後添田付近まで熟睡していた。田川後藤寺で下車、そして後藤寺線で新飯塚へ向かう。炭鉱地帯の独特の景色を楽しんでいたのだが、まもなく日没、辺りは闇と化した。


 新飯塚は福北ゆたか線電化時に作り変えられた橋上駅舎だった。ここからは各停で桂川へ向かい、そこから篠栗線快速で博多へ向かう。電化された篠栗線はまさに爆走、フッ飛ぶようなスピードであっという間に博多に到着した。
 博多からは、門司港行き特急「きらめき」のグリーン車小倉へ向かう。グリーン車と、隣の半室指定席ともども乗客は私以外ゼロ。貸切状態で小倉に到着、駅構内のステーションホテル小倉に入り、本日の行程は終わった。