−1日目(8/24)−



 1日目の行程であるが、まずはスタート地点である佐世保へ向かわなければならない。当日朝6:05に名古屋に到着した私は、広小路口から出ているバスで名古屋空港へ向かった。


名古屋空港からは、7:45発のANA長崎空港行きに搭乗、ひとっ飛びして長崎空港に到着。すかさずタクシーで最寄の大村駅に向かい、特急「シーボルト」の展望車で、佐世保駅へ向かった。当日の西九州地方の天気は雨であり、展望はあまり良くなかった。佐世保駅は最近完成した高架新駅である。日本横断の片道切符にスタンプを入れ、いよいよ横断大旅行のスタートである。


 佐世保からは早岐行きの普通列車で出発、早岐からは特急「みどり」で佐世保線を東進、そして肥前山口で下車したあとは特急「かもめ」で長崎本線を鳥栖に向かう。途中佐賀で下車し、普通列車に乗り換えたが、車両は新型の転換クロスシート車だったのには感心した。
 鳥栖からは鹿児島本線を下る。途中久留米大牟田熊本と下車しつつ、八代へ向かった。この区間は特急が20分ヘッドで運転されており、大変便利である。料金も近距離500円とかなり安い。私も「有明」「有明」「つばめ」と乗り継ぎ、15:42に八代に到着した。ここで、本日最初の食事である。ただ時間があまり無いため、キヨスクの駅弁を買った。


 八代からは、肥薩線に入る。急行「くまがわ」で人吉に向かった。鹿児島本線とわかれてしばらく進むと、建設中の九州新幹線の高架と交差した。新幹線の高架にはもう架線柱もできており、開業間近と言った感じであった。急行「くまがわ」 は球磨川に沿って走り、景色はとても良好であった。ただ乗車率は30%弱といったところで、かなり少なかった。八代発車から1時間後の17:03、終点人吉に到着した。


 ここから先は肥薩線最大のハイライトとも言える山越え区間に入る。列車本数は一日4往復と少ないが、途中にループ線やスイッチバックの存在する、非常に興味深い区間である。列車はキハ32系気動車の単行、車内の中間部分の座席が畳敷きになっている面白い車両だったが、乗客は私を含めて3人しかいなかった。


 スイッチバックがある大畑駅を出ると、ループ線に入る。ループを上りきると列車は高い尾根に出て、眼下に雄大な人吉盆地の景色が広がる。まさに絶景であった。ただ、時間も時間のため日は暮れてくる。真幸からは、列車は一気に坂を下る。そして終点の吉松駅に到着した。


 吉松からは、吉都線で都城へ向かう。ホームには肥薩線人吉方面、隼人方面と吉都線都城方面の3つの列車が並び、一大ジャンクションの趣だったが、乗客は3つ全部合わせても10人も見当たらない寂しい状況だった。
 吉都線に入ったころにはもう日が暮れ、真っ暗であった。夜の移動は退屈である。1時間半後、終点の都城に到着、そして日豊本線の電車に乗り換えて、本日の宿泊地である宮崎に向かった。今日泊まるのは「ビジネス宮崎ロイヤルホテル」で、宮崎駅から徒歩5分の場所であった。