−19日目(9/11)−

 19日目は、野付半島のトドワラへ行ってみた。野付半島は根室海峡の海岸線から伸びる細い砂嘴である。昔はトドマツの木が群生していたそうだが、現在は潮位の変化により塩害をくらい、ほとんどが枯れて朽ち果て、ボロボロになって地獄のような風景を作り出している。


 ゆっくり朝食を食べたあと、ホテルから徒歩20分の別海町観光船乗り場へ行った。ここから船で野付半島の先端部分のトドワラへ向かう。観光船というより漁船であるといった方が良く、乗客も私を含めて5人しかいなかった。


 アザラシを見ながら船は進み、11:35にトドワラ桟橋に到着。さて、これから船が折り返すまでの45分間で、トドワラを散策しなければならない。尾瀬のように木道があり、一応30分程度で一回りできるコースなのだが、慌ただしい。桟橋から降りると、そこには長い砂浜が広がる。


そしてしばらく歩くと湿地帯になり、木道の上を歩くことになる。見える景色は、まさに「奇怪」といった感じで、この世の果てのようだ。バキバキに折れた大木がところかまわず横たわっており、まさに地獄を思わせる風景だった。


 観光後は別海町営バスで別海へ向かい、そこから中標津行きのバスで再び中標津へ。そして本日はバスターミナル横にある「遠藤旅館」に泊まる。古い建物だが、食事も美味く、なかなかだった。

荒涼としたトドワラの風景