−15日目(9/7)−

 15日目も起床は遅い。ホテルで久々の朝食となるバイキングを食べたあと、出発した。昨日の雨は止み、快晴だ。行程は、昨日の段階で米坂線の今泉まで進めているため、今日はいったん赤湯へ行き、そこから山形鉄道フラワ長井線で今泉へ向かうというルートをとってみる。


 米沢から赤湯まで山形線普通列車で行った後、山形鉄道荒砥行きに乗り換えた。フラワ長井線と米坂線は微妙な関係にある。今泉で両線が接してχ型を描いているが、現在両線の乗り入れ運転は無い。山形へ向かう場合はフラワ長井線経由のほうが短いし、早いのだが…実際、今泉駅のフラワ長井線ホームには「山形方面」の文字がある。その他、フラワ長井線は多くの列車が今泉駅で米坂線と接続を取るのだが、2面4線のホームは両線がそれぞれ別々に並ぶ線路別配線となっており、同一方向へ行くのにも跨線橋を渡らなければならないので実に不便だ。実際、昨日の今泉駅では3本の列車が並び、多数の相互の乗り換えがあった。両線はいったん合流するのだし、ホームタッチの方向別配線にしたほうがゼッタイいいと思うのだが…


 とまぁ熱く語ってしまった。こんなことは本来サークル機関誌「どんこう」で書くべきなのだが、「直通乗り入れ!!」を行っていない以上、当該年度(2002年)号には乗せられない(ざんねん)。


 さて、今泉駅に到着した私は、米坂線列車で坂町へ向かう。米坂線もなかなか辺境地帯を通る路線である。人里離れた山越え区間を抜け、小国を出たあたりからは集落も開け、12:18に坂町に到着、私は下車した。


 坂町からは、特急「いなほ」で羽越本線を北上し、酒田へ向かう。この区間は車窓左手に日本海が見え、私がとても好きな区間のひとつである。この区間を乗る上で、もっともオススメなのは、下り特急「いなほ9号」青森行きである。これは以前の特急「白鳥」のスジなのだが、ちょうど夕方から日没にかけてこの区間を通過し、日本海に少しずつ夕日が沈んでいく様子が手に取るように分かる。夕日が見たければ、「トワイライトエクスプレス」よりもこちらのほうがゼッタイいい。


 そんな訳で景色を楽しんだ私は14:29に余目で下車、下車印を貰ったあとすぐに来た陸羽西線から直通の酒田行きに乗った。
 酒田からは、普通列車で秋田まで行く。701系である。ただ車内は空いており、居心地は悪くない。しかも睡魔に襲われ、そしてお決まりの爆睡モード秋田まで寝ていた。


 秋田からは急行「よねしろ」に乗る。今回の旅行では「急行」の乗車にこだわってきたが、これが最後である。秋田を発車した「よねしろ」は奥羽本線の主要駅に停車しつつ、大館へ向かう。「よねしろ」は同区間の特急「いなほ」や「かもしか」よりも停車駅がいくぶん多い。大館からは普通列車となって花輪線に入り、鹿角花輪を目指す。そして20:58、終点の鹿角花輪に到着した。この「よねしろ」は12月改正で廃止になるという。たしかに、客は終始一両あたり10人前後しかいない現状を見ると、仕方が無いのかもしれない。


 鹿角花輪では、駅前にある旅館「茅茄荘」に泊まる。豪華な食事も用意してあり、大変満足だった。部屋はじゅうたん敷きで、低いベッドがあるという配置だった。ビジネスホテルとは一味違った雰囲気が味わえる。明日の行程に備え、早めに寝ることにする。ぐぅ